フルオーダーとセレクトオーダーの違いの件

  • 2021年2月14日
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こんにちは。西山靴研究所の安位です。
いつも弊社blogをご覧いただきありがとうございます。
今回は、靴のフルオーダーとセレクトオーダーの違いについて書いてみたいと思います。

そもそもフルオーダーとはどんな物か?

フルオーダーは、ビスポークとも呼ばれます。

メリットは、
・自分専用のラスト(靴の木型)を製作し、それで靴を製作することができる。
・仮合わせ靴で、何度も微調整できる。
・好きなデザインや色、材質を選択することができる。
・左右違いの足長、足幅、甲の高さ、踵まわりの大きさ、土踏まずの形や長さなどを合わせることができる。
・世界に一足の靴を製作することができる
等々・・・

デメリットは、
・海外ブランドの場合、とにかく時間がかかる。
 有名なジョンロブの場合、仮合わせ靴ができるまで4ヶ月+本仕上げ靴ができるまで+4ヶ月の合計8ヶ月が最短納期。年末や時期によっては10ヶ月ほどかかるとのことです。
・国内ブランドの場合、やはり時間がかかる。
 東京の有名な工房では、6か月ほど納品までに時間が必要です。
・高価である。
 靴づくりは、とにかく手間暇がかかるので、原価が高くなってしまいます。そのため、高価なのは致し方ないのですが、果たして価格に見合うクオリティなのかは微妙だと思います。国内ブランドでは、約30万円(税抜)以上、有名なジョンロブの場合、約90万円(税抜)以上します。
・オールソール(靴底を全部取り換える修理)が中途半端
 海外フルオーダーの場合、ラストは各ブランド・靴工房が保存することがほとんどです。オールソール作業を行う場合、ラストが必要になってきます。ラストなしで修理を行うのは、厳密には元の靴の状態に修理することができません。オールソールを依頼するにも海外に送ることになれば、当然、費用も時間も多く必要になってしまいます。そのため、靴を制作した工房以外でのオールソール修理を行おうとすると、ラストがないので適当に修理されてしまいます。
国内ブランドであれば、オールソールはそのお店にお願いできるので費用・時間の問題はありません。

でも、ひとつだけどうしても納得がいかないことが

と、思いつくままにいろいろと書いてみましたが、フルオーダーを行う靴工房で、私がどうしても納得できないことがひとつあるので紹介いたします。

それは、「自分専用のラストを制作する」という部分です。
皆さんラスト(靴の木型)を制作する方法をご存じでしょうか?
丸太を一から削って靴の木型を作っていると思われていませんか?
実際のところは、一から削ってつくるところは全体の1%もないと思われます。
では、実際はどのようにラストを制作するかというと、
自社が持っているラストのなかから、お客様の足のサイズに近いラストを微調整します。大きくしたいところは革のはぎれなどをつけたし、小さくしたいところは削るなどということを行います。そのようにしてラストを制作します。

このようにしてラストを制作し、アッパーのデザインを縫製し、靴にします。
アッパーのデザインも、完全にお客様用に作る場合は別ですが、大体の場合は、世の中にあるデザインから選びます。そのため、あるていどのアッパーのパターンが決まっているので、自社がもっているアッパーのデザインからアッパーを制作します。

これらのことから、フルオーダー(ビスポーク)って全然フルではないことがお分かりいただけると思います。

海外有名ブランドの歴史や工房の歴史など、ブランド品として高価になるのは理解できます。しかし、本当に価格と内容が釣り合っているのでしょうか?
特に、国内ブランドや靴工房が製造しているフルオーダーは、価格に釣り合うのか疑問です。製造している靴職人のプライドがあるので価格は自由につけて良いとは思いますが、特に日本では需要が少ないと感じるので、いずれ淘汰されると思います。海外有名ブランドは、リッチな顧客層に支持されつづければ継続するとは思いますが、ある程度のブランドはいずれ淘汰されるのではないかと思います。フルオーダーが本当に必要な方は少ないと思います。

では、当店の考えるセレクトオーダーとは

弊社のオーダーは、セレクトオーダーです。
パターンオーダーとも呼ばれることがあります。(弊社の場合、普通のパターンオーダーよりもっと良い点がたくさんあります。セレクトオーダーについては別途詳細ブログをアップします)
自社のラスト(3種類)(靴の木型)と、アッパーデザイン10種類を使用します。自社が持っているラストのなかから、お客様の足のサイズに近いラストを選び微調整します。また、アッパーデザインを10種類から選んでいただきます。
ここまでお読みになった方なら、お気づきかもしれませんが、このラストの選び方とアッパーデザインの選び方は、フルオーダーとあまり変わらないとおもいませんか?正直あまり変わりません。
また、弊社のセレクトオーダーでは、国内提携工房と自社で製造するので、納期が50日~60日(仮合わせありでも+10日)ほどしかかかりません。
当然、納期も手間も最低限に抑えるよう工夫しているので、原価にも反映されます。そのため、弊社では、5万円~8.5万円(税抜)とリーズナブルにお求めいただけます。革の変更や、カラーをコンビカラーに変更などすると、その分革代は実費必要にはなりますが、ベースはかなり抑えた金額で製造することができます。また、ラストを自社で保有しているので、オールソール修理も完全な状態で行うことができます。当然納期も費用も安く修理できます。

また、仮合わせも何度もできます。左右のサイズ違いもお作りできます。

これらのことからわざわざ時間とお金を使ってまでフルオーダーしなくてもいいのではないでしょうか。

弊社ではセレクトオーダーの良さを最大限に生かしていきたいと思います。

また、現時点(2021年2月)は納期が、50日~60日ですが、自社での工夫をもっと追求し、最終的には21日(約三週)で納品できるように準備しています。納期が早くなれば、今まで以上に、もっとお客様にお喜びいただけると考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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