防水スプレーのあれこれ

  • 2021年2月20日
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こんにちは。西山靴研究所の安位です。
いつも弊社blogをご覧いただきありがとうございます。
今回は、防水スプレーについてあれこれ書いてみたいと思います。

そもそも防水スプレーとはどんな物か?

防水スプレーは大きく分けて、2種類あります。

  • フッ素タイプ
  • シリコンタイプ


フッ素系はトゲのような粒子が繊維に付着し、水を弾きます。水だけでなく、油も弾くので防汚にも役立ちます。

一方シリコン系は、繊維を油性の膜で覆うようなイメージです。水だけを弾き、油は弾きません。一般的にフッ素系よりシリコン系の方が効果が長持ちすると言われていますが、メーカーによっても違いがあり、一概には言えないようです。


また、シリコン系は透湿性を下げるので、ゴアテックスなどの素材の靴には使ってはいけないと言われていますが、これも間違いです。
ゴアテックス社は、どちらを使用しても透湿性に影響はないとしていますし、アウトドアメーカーが推奨している撥水剤の中には、シリコン系のものもあります。フッ素よりもシリコンの方が粒子が大きいという情報が一人歩きしていたり、「シリコン」という言葉がもつネガティブなイメージからなのかは分かりませんが、巷の情報には惑わされないようにしましょう。

ただし、安価(100円ショップで売っている)な撥水スプレーはシリコン系が多く、そもそも品質自体が粗悪なものに関しては、透湿性に影響する可能性はあります。

基本的に靴に使う防水スプレーは、フッ素タイプで、防水透湿素材に使用可能という表記があるものを選んでください。

防水スプレーの正しい使い方

  • 乾いた状態でスプレーする
  • 20センチほど離れたところから軽く湿る程度スプレーする
  • 換気の良いところでスプレーする
  • 靴底にスプレーしない

靴が乾いた状態でなければ、防水スプレーは定着しません。靴が濡れてしまった場合、靴を立てて置き、しっかり乾かしましょう。

完全に乾いた状態で、20cmほど離れたところから、全体が湿る程度にまんべんなくスプレーをしていきます。玄関では行う場合、必ずドアを開けて換気しながら行ってください。
換気をよくする理由は海外で、年配者が誤吸引してしまい肺のトラブルが起きる事故が何度も起きているからです。(日本ではまだ、防水スプレーの誤吸引事故は発生していないそうです。)そのため、防水スプレーの粒子はJIS規格で細かすぎる粒子は禁止されています。
いくつかのブランドで「ナノ技術を使った防水スプレー」と記載されたものがありますが、粒子がナノサイズなわけではなく、スプレー缶にボトリングされているフッ素がナノ技術であるていど細かくされているとのこと。(メーカー営業談)
また、靴底にスプレーするとすべって転びやすくなるので絶対にスプレーしてはいけません。

よく勘違いされていること

  • 履くたびにスプレーしたほうが良い
  • 一度スプレーしたら2か月は防水効果を保つ
  • たくさんスプレーしたほうがより防水効果が高い

履くたびにスプレーはやりすぎです。毎日雨が降る場合は大丈夫だと思いますが、何事もやりすぎはよくありません。また、雨が降らなくてもフッ素タイプの場合、フッ素がすこしずつはがれるので、やはり2週に一回程度はスプレーしてあげたほうが良いです。

防水スプレーよりも進化して手軽なもの

現在は業務用のフッ素コートや、起毛用の協力な撥水材があります。専門の業者であれば、2000円から3000円程度の費用で、協力な防水加工ができます。
手前みそですが、弊社でもサービスメニューにございます。そのような業務用であれば、3か月はメンテナンスフリーになるので、とても楽でよいと思います。市販の防水スプレーは、割とすぐに消耗してしまいます。また、スプレーという販売形態をとらざるを得ないので、スプレー缶の圧力が弱く、吹き付けが均一にできないので、やはりプロにお任せいただくことが最善と考えます。

蛇足ですが・・・

フランスの有名なシューケア用品の「サフィール」を運営しているAvel社の社長のお話では、「高級なカーフ(最高品質の子牛の革)などには、革の質が落ちるので防水スプレーは使わない」とおっしゃっているのを聞いたことがあります。また、フランスの有名なパティーヌ(染料手染め)ブランド「ベルルッティ」では、靴に最終トップコートを施していないため、防水スプレーをかけると色落ちする場合があります。これは、自分で体験したことがあります。

皆様も繊細な皮革製品に防水スプレーを利用する際は、目立たないところでお試しになったほうがいいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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